2021年09月24日
君語らねば秘めて狂おし_郁芳門院安2 #matsushitasaeko #松.
ーーー崇徳院に百首の歌奉りける時、恋の歌とてよめる
恋をのみ
すがたの池に水草(みくさ)ゐて
すまでやみなむ名こそ惜しけれ(千載858)
_郁芳門院安藝
【通釈】あなたの姿を面影として恋い慕ってばかりいて、長い年月が経ちました。姿の池に水草が生えて、濁ってしまうように、私たちの恋は淀んだまま、あなたは通い住んでもくれなくて、このまま終わってしまうのでしょうか。ろくに逢いもしないまま浮き名ばかり立つのが口惜しいことです。
【語釈】◇恋をのみ 「す」から「姿の池」を導く有意の序。◇すがたの池 菅田の池。大和国の歌枕。大和郡山市筒井の菅田神社のそばの池という。姿の意を掛ける。また、スには「恋をす」のスを掛けている。◇すまで 澄まで・住まで。
放生の
池にうきたる水草の
ねもなき恋の日々の虚しさ
_四代目金長
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kinnchoudanuki at 18:57│Comments(0)